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従業員エンゲージメントを向上させよう

2023年06月9日

エンゲージメントとは、愛社精神のことであり、従業員が自分の仕事や組織にどれだけ積極的に関与し、コミットしているかを示す指標です。高いエンゲージメントを持つ従業員は、自分の仕事に対して情熱を感じ、自社を成功に導くために自発的に行動する傾向があります。エンゲージメントが高いと、従業員の満足度、生産性、忠誠度が上がり、結果的に組織のパフォーマンスと利益も向上します。

エンゲージメントは様々な要素によって影響を受けます。それには以下のような要素が含まれます。

  • コミュニケーション: 組織のビジョン、目標、価値を明確に伝え、従業員が自分の役割を理解し、それが組織全体の成功にどのように寄与するかを理解することが重要です。
  • フィードバックと認識: 定期的かつ適切なフィードバックは、従業員のパフォーマンスを改善し、成長を促す手段となります。また、従業員の成功を認識し報酬を与えることは、エンゲージメントを促進します。
  • 職場の環境: サポート的で信頼できる環境を提供することで、従業員のエンゲージメントが向上します。それはワークライフバランスの尊重、ハラスメント防止のポリシーなど、健康的な職場環境の作り出しを意味します。
  • 成長と発展の機会: 従業員が自分自身のスキルとキャリアを向上させる機会を提供することは、長期的なエンゲージメントを維持します。

エンゲージメントは組織の成功にとって極めて重要であり、それを改善するための戦略を組織は定期的に見直し、調整するべきです。

エンゲージメントを向上させるための方法を以下にあげています。是非参考になさってください。

 

1.コミュニケーションの強化

経営者から従業員への透明で定期的なコミュニケーションは重要です。企業の目標やビジョンを共有し、従業員が自分の役割とその目標への貢献を理解できるようにします。

コミュニケーションの強化は、組織全体のエンゲージメントを向上させる重要な要素です。定期的なチームミーティングやワンオンワンの会議を開催することで、従業員との間に持続的なコミュニケーションを保つことができます。これにより、直接的なフィードバックを提供したり、具体的な問題を解決したりする機会が得られます。

さらに、企業の目標、方針、戦略を全従業員と共有することで、一体感を生み、各従業員が自分たちの業務が企業全体のビジョンにどのように寄与しているかを理解するのに役立ちます。オープンドアポリシーを採用することにより、経営陣がアプローチ可能であることを示し、従業員が自由に意見や懸念を表現できる環境を醸成します。

また、活発なリスニング、つまり従業員からのフィードバックを真剣に受け止め、それに基づいて行動することは、従業員が企業にとって価値ある一員であると感じさせ、エンゲージメントを高めます。

最後に、チャットアプリやプロジェクト管理ソフトウェアなどのデジタルツールを使用することで、チーム内のコミュニケーションを促進し、情報共有を円滑にすることができます。これら全てが、特に中小企業において、従業員と経営陣との間の距離を縮め、より強いエンゲージメントと生産性を実現する上で重要です。

 

2.フィードバックの推奨

従業員のパフォーマンスを評価し、定期的にフィードバックを与えることで、彼らの自己認識と成長を支援します。

フィードバックは、経営者と従業員の間のコミュニケーションを強化し、組織のエンゲージメントを向上させる重要な要素です。フィードバックは、パフォーマンスの評価だけでなく、従業員の成長と自己認識のサポートにも役立ちます。定期的に行うことで、従業員がどのようにパフォーマンスを向上させることができるかを理解し、その目標に向けて具体的な行動を取ることができます。

フィードバックは正直で具体的であるべきですが、同時に建設的であることが重要です。そのため、経営者は従業員の強みを強調しつつ、改善が必要なエリアを指摘する必要があります。これにより、従業員は自分の成功を認識し、更なる成長に向けた道筋を見つけることができます。

フィードバックは一方通行のものではなく、従業員から経営者へのフィードバックもまた同様に重要です。従業員が自分の視点を共有し、組織の改善を提案できる環境を作ることで、従業員は自分が重要な一員であると感じ、エンゲージメントを向上させることができます。したがって、経営者は従業員の声を尊重し、そのフィードバックに基づいて行動を取ることが求められます。

 

3.健全な職場環境の構築

健全な職場環境を構築することは、組織のエンゲージメントと生産性を向上させるための重要なステップです。そのためには、職場のコミュニケーションの透明性と相互尊重の精神を推奨することが不可欠です。経営陣は、従業員が自分たちの意見やアイデアを自由に表現できる環境を作り出すべきで、これには、オープンドアポリシーの採用や定期的なフィードバックセッションの開催が含まれます。

さらに、職場のハラスメントを防ぐ明確なポリシーと手順を確立することは、安全な職場環境を作り出すための重要な要素です。これは、不適切な行動に対するゼロトレランスポリシーを採用し、問題が発生した場合の対処方法を明確にすることを含みます。

また、経営陣はワークライフバランスを尊重し、従業員が自身の個人的なニーズと職業的な責任を両立できるよう支援すべきです。これは、フレキシブルな勤務時間、リモートワークのオプション、または必要に応じた休暇の提供を通じて実現できます。

最後に、従業員の成長と発展を支援するための機会を提供することも、健全な職場環境の一部です。組織は、従業員が自分のスキルとキャリアを拡大し、新しいチャレンジを迎えることを奨励するべきです。これには、教育とトレーニングの機会の提供、メンターシッププログラムの設立、またはキャリアパスの明確な概要を提供することが含まれます。これら全てが組み合わさったとき、組織は健全で生産的な職場環境を作り出すことができます。

 

4.キャリア開発の支援

キャリア開発の支援は、従業員のエンゲージメントを高め、長期的な組織の成功に貢献します。これには、従業員が自分の能力を最大限に発揮し、将来の目標に向けてスキルを向上させるための支援が必要です。

まず第一に、組織は従業員に対して定期的なパフォーマンスレビューとフィードバックを提供し、その上で個々の成長と発展のための目標を設定すべきです。これにより、従業員は自分の強みと弱点を理解し、それに基づいて自分のキャリアパスを計画することができます。

次に、継続的な学習とプロフェッショナルな開発の機会を提供することも重要です。これには、専門的なトレーニングセッションの提供、業界のカンファレンスやセミナーへの参加支援、オンライン教育プログラムへのアクセス提供などが含まれます。これにより、従業員は新しいスキルを学び、既存の知識を更新し、自分の専門性を深めることができます。

さらに、メンターシップやコーチングプログラムを設けることで、従業員は経験豊富な同僚や上司から学び、自分のキャリアを発展させる新たな視点を得ることができます。

最後に、組織内での昇進の機会を明確にし、それを達成するための明確な道筋を示すことで、従業員は自分のキャリアが組織内でどのように進展するかを理解することができます。

これらの要素が組み合わさることで、組織は従業員のキャリア開発を有効に支援し、それにより従業員の満足度とロイヤルティを高めることができます。

 

5.従業員の認識と報酬

従業員の認識と報酬は、エンゲージメント、モチベーション、そして従業員満足度を高めるために絶対に必要な要素です。それぞれの従業員が自分の努力と成功が見える化され、評価されることを知ると、彼らは更なる生産性と効果的なパフォーマンスを達成するためのインセンティブを得ることができます。

認識は形式的なものであることもあれば、非形式的なものであることもあります。形式的な認識とは、年次のパフォーマンスレビューでの表彰や組織全体の集会での言及などです。一方、非形式的な認識は、日々の業務での小さな勝利を祝う一方的なメッセージや、チームのミーティングでの言及など、よりカジュアルで頻繁な形をとることが多いです。

報酬については、従業員の成功を認識し、それを称えるための具体的な方法です。報酬は金銭的なものであることが多いですが、必ずしもそうであるとは限りません。例えば、パフォーマンスボーナスや昇給は一般的な金銭的報酬ですが、報酬は有給休暇の追加やフレキシブルな勤務時間など、よりパーソナルで非金銭的な形をとることもあります。

認識と報酬が効果的であるためには、それが公平であること、または従業員がそれを公平だと感じることが重要です。また、それは具体的で、どの行動や結果が認識や報酬を引き出したのかを明確に示すべきです。これにより、従業員は自分が何をすべきか、そしてどのようなパフォーマンスが報酬を得るために期待されているのかを理解することができます。

 

6.エンゲージメントの測定

定期的に従業員のエンゲージメントを測定し、その結果に基づいて行動計画を作成します。これは、組織の強みと弱点を明らかにし、改善のための道筋を示します。

従業員のエンゲージメントを測定することは、組織の健全性と成功に不可欠な部分です。この測定により、組織は従業員が仕事にどの程度熱心であるか、また自分の役割に対してどれだけ満足しているかを理解することができ、これにより経営陣は改善の機会を特定し、必要な変更を実行することができます。

エンゲージメントの測定には、多くの手法があります。最も一般的なのは、従業員エンゲージメント調査の実施です。これらの調査は、従業員の意見と感情を定量的かつ定性的に捉えることができます。項目は、仕事への満足度、組織への誇り、上司や同僚との関係、成長と学習の機会、仕事のパフォーマンスに対するフィードバックといったさまざまな側面をカバーします。

また、一対一のミーティングやパフォーマンスレビューも、従業員のエンゲージメントを評価する有効なツールです。これらの対話を通じて、管理者は従業員の満足度、モチベーション、挑戦について深い洞察を得ることができます。

さらに、エンゲージメントを測定する別の方法として、組織内での行動の分析があります。これには、従業員の出席率、離職率、業績、そして同僚や顧客からのフィードバックなどが含まれます。

これらの方法を組み合わせて使用することで、組織はより包括的なエンゲージメントのスナップショットを得ることができ、その結果を基に具体的なアクションプランを立て、従業員のエンゲージメントを向上させることが可能となります。

 

 


 

中小企業が業績を上げ 成長発展させていく上で、人手不足や採用、人財の定着が大きな課題になっています。
コロナ禍によってコミュニケーション不足になり、上司と部下 同僚同士のつながりが希薄になっています。

自分の職場に対するエンゲージメント(愛着心)を高めることは、「定着率」や「モチベーションの向上」には不可欠です。
エンゲージメント向上に必要な2大要素、①目標達成し成長を実感すること ②上司と部下の普段からのコミュニケーションによる信頼関係は特に大事になってきます。
心理的安全性を高める環境を整えることも、社員さんのやりがいを高めます。

自社のエンゲージメントの課題は何か? どのような施策を打っていくのか?を今一度考えてみましょう。

上記に掲げたポイントは中小企業のエンゲージメント向上のための一般的なガイドラインであり、個々の企業の状況により調整が必要です。経営者はエンゲージメント向上の重要性を理解し、それを組織の文化と戦略の一部に組み込むことが重要です。

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